妊娠を心待ちにしている方にとって、いつもと違う体の変化を感じると「これって妊娠のサイン?!」と思うかもしれませんね。
妊娠初期のなかでも特に「妊娠超初期」と呼ばれる時期に体の変化を感じることがあります。
腹痛やだるさ、眠気や熱っぽさなど普段と何か違うなと感じたら、妊娠検査薬を試してみてもよいかもしれません。
ここでは、妊娠超初期の症状と、妊娠超初期の症状が現れ始める時期、妊娠検査薬を使用できるタイミングなどについてご紹介していきます!
妊娠超初期とは
「妊娠超初期」とは、専門用語ではありませんがマタニティ界隈では一般的に使われており、妊娠初期(妊娠15週まで)のなかでも特に「妊娠0週から妊娠3週頃まで」を区別して「妊娠超初期」と呼ぶことがあります。
妊娠週数は、直近で生理がきた日の初日を「妊娠0週」とします。
つまり「妊娠0週」では、まだ受精すらしておらず赤ちゃんの影も形もありません。
受精するのは妊娠2週頃、着床するのは妊娠3週頃です。
「妊娠」と呼ぶのにまだ着床していないなんてちょっと不思議ですよね。
一般的な妊娠検査薬で反応が出るのは妊娠4~5週頃からですが、妊娠3週頃から何らかの体の変化を感じる方もいます。
妊娠が成立しておらず次の生理が始まる場合、生理の間隔はおよそ28日(4週間)ですので、妊娠している場合でいうと次の生理が始まるのは「妊娠4週」に当たります。
生理周期には個人差があり、25日~38日であれば正常範囲ですので、次の生理がこず「妊娠したかも!?」と、妊娠4週~妊娠7週頃に気づく方が多いのはこのためです。
妊娠週数の数え方については、「コラム:妊娠週数の数え方と出産予定日の計算」もご参考にしてください。
妊娠超初期症状と生理前の症状の違い
女性は女性ホルモンのはたらきによって、1ヶ月の中でも体にさまざまな変化が起こります。
特に生理前は月経前症候群(PMS)と呼ばれる精神的・身体的な症状が出ることがあります。
月経前症候群(PMS)と妊娠超初期症状はタイミングも症状もとても似ているため、「これは生理前?それとも妊娠?」と見分けがつきにくいのですが、妊娠超初期に特有の症状もあります。
【妊娠超初期と生理前で似ている症状】
- お腹が張る・腹痛・下腹部痛
- 腰痛
- 胸の張りや痛み
- 乳首が敏感になり、こすれて痛い
- 眠い・だるい
- イライラしやすい・怒りっぽい
- 気分が落ち込む
- 便秘がち
- 胃や胸がムカムカする
- 食欲がない・食欲があり過ぎる
- においに敏感になる
- 肌が荒れる
- むくみ
- 立ちくらみ・めまい・ふらつき
- 熱っぽい・汗をかきやすい
- 風邪のような頭痛や関節痛
妊娠超初期と生理前で症状は似ていても、「いつもと何か違う?」と感じる方もいるようです。
【妊娠超初期・妊娠初期に特有の症状】
- おりものの量や色が変化する
- 少量の出血がある(着床出血)
- 体温の変化
- 生理がこない
月経前症候群(PMS)も、妊娠初期症状にも個人差があり、症状がすごく重くつらいという方がいれば、あまり感じないという方もいます。
特に、普段から生理周期にバラツキがある方は変化に気づきにくいかもしれません。
おりものの量や色が変化する
ホルモンの影響でおりものの量が増えやすくなります。
普段はおりものがほとんどない方でも、あきらかに増えたと感じることが多いようです。
また、色が乳白色ではなく茶色や茶褐色になることもあります。
おりものの変化については、「コラム:排卵日や妊娠によって変化するおりものの特徴!」もご参考にしてください。
着床出血がある
着床出血とは受精卵が子宮内に着床する際に子宮内膜が傷つくことで起こる出血のことです。
タイミング的に生理と間違いやすいですが、着床出血の場合は少量の出血で1日ほどで終わり、色も薄めか茶褐色です。
着床出血はすべての人に起こるわけではなく、4人に1人以下といわれていますので着床出血がない人の方が多く、「着床出血がないから妊娠していないのでは。。。」と心配しないでくださいね。
基礎体温の変化
基礎体温を普段からチェックしている方は、基礎体温のグラフの変化から妊娠に気づくことが多いのではないでしょうか。
妊娠をしておらず次の生理がくる場合、生理開始あたりで体温がカクッと下がります。
一方で、妊娠した可能性がある場合、生理開始予定日がきても体温が下がらず「高温期」と呼ばれる状態が続きます。
妊娠4週~妊娠5週頃に当たります。
生理がこない
一番多くの方が「あれ?妊娠したかも?」と思うのは、生理がこないことではないでしょうか。
生理周期が毎月規則正しい方の場合、生理開始予定日より1週間を過ぎても生理がこなければ、妊娠の可能性を考えて妊娠検査薬を使ってみましょう。
妊娠5週頃に当たります。
ただし、体調や気候の変化、ストレスなどで妊娠していなくても生理が遅れることはありますので、特に生理周期が一定でない方は判断が難しいかもしれません。
妊娠を確認する際の注意点
妊娠したかも?と思ったらすぐにでも産婦人科へ駆け込みたいですよね。
ですがちょっと待ってください。
受精卵が着床するのは妊娠4週頃です。
着床すると子宮内に「胎嚢(たいのう)」と呼ばれる、赤ちゃんを包む袋ができます。
子宮内に胎嚢が確認されて初めて正常な妊娠だと診断されますので、受診が早すぎるとまだ胎嚢が確認できないことがあります。
産婦人科を受診するタイミングは、生理が1週間程度遅れた頃である、妊娠5週頃を目安にしましょう。
逆に、受診が遅すぎるとトラブルがあった際の対応が遅れてしまう場合があります。
少なくとも、生理が遅れて3週間経つ頃までには一度受診するようにしましょう。
妊娠検査薬のタイミング
妊娠検査薬の反応が出るのは妊娠4週頃からです。
妊娠4週は次の生理開始予定日あたりですね。
ただし妊娠検査薬の種類やホルモン量の個人差によって早すぎると反応が出にくいこともありますので、妊娠検査薬の多くのメーカーでは「生理開始予定日から1週間後」を使用の目安として推奨しています。
生理が5~7日程度遅れた頃を目安にするとよいでしょう。
最近では、「早期妊娠検査薬」という、妊娠3週頃から使えるものもあります。
「妊娠したか早く知りたい!」と思う方は試してみてもよいでしょうが、どちらにしても産婦人科で正常な妊娠かどうか判断が出来るのは妊娠5週頃だということを覚えておきましょう。
妊娠超初期に気をつけたいこと
妊娠したかも?!と思ったら、赤ちゃんに悪影響がないようにその日のうちから以下のことに気をつけましょう。
【妊娠したら気をつけること】
- タバコ、お酒
- 薬・サプリメント
- カフェイン
- レントゲン
- 食生活
- 感染症
タバコ・お酒
タバコは赤ちゃんに酸素や栄養を届きにくくし、発育に悪影響を及ぼす心配があります。
お酒は胎児アルコール症候群や中枢神経障害などを引き起こす恐れがあります。
妊娠中はどちらもきっぱりやめましょう!
薬・サプリメント
薬の中には赤ちゃんに影響を及ぼす可能性を否定できず使用を控えた方がいいものもあります。
サプリメントと合わせて医師に相談しましょう。
カフェイン
カフェインは胎盤を通して赤ちゃんに届きます。
一日1~2杯程度のコーヒーなら問題ないとされていますが、赤ちゃんに万が一何かあった場合の後悔の種にならないように控えた方が無難でしょう。
レントゲン
歯や胸部のレントゲン検査程度では問題ないとされていますが、避けた方が安心でしょう。
レントゲンの前には必ず妊娠の可能性があることを伝えましょう。
食生活
食事はおなかの赤ちゃんと妊婦さん自身の体を作る基本です。
特に妊娠初期に葉酸が不足していると先天異常や流産の可能性が高くなります。
妊娠を望む人は妊活中から摂るように心掛けましょう。
その他不足しやすい鉄分やカルシウムを中心に、バランスの良い食事を心掛けましょう。
感染症
妊娠中は免疫力が下がるため風邪など感染症にかかりやすくなります。
出来るだけ人混みは避けるようにしましょう。
また、風疹など妊娠中に感染するとおなかの赤ちゃんに先天異常がおこる可能性が高くなる感染症があります。
できれば妊娠前に抗体検査、予防接種を済ませておきましょう。
まとめ
妊娠超初期にはさまざまな症状がありますが、そのあらわれ方は人それぞれです。
普段からご自身の体と向き合っていると、変化に気づきやすいかもしれません。
妊娠前から体調を整えて元気な赤ちゃんに会いたいですね!
妊娠初期にお腹の赤ちゃんのダウン症など、染色体異常について調べる検査はこちらをご参考にしてください。