母子手帳はいつもらえる?活用のポイントとお得なサービス!

母子手帳

いよいよ妊娠が確定して、手にするアイテムといえば母子手帳ですが、親から見せてもらって存在は知っているものの、どこでもらえるか、何を書くかなど、意外と知らないことが多いのではないでしょうか。

実は母子手帳を持っていることで、サービスを受けられることがあります。

これから母子手帳を使っていくにあたって、赤ちゃんのためにも最大限活用したいところですよね。

今回は、母子手帳のもらい方や書き方、活用のポイントについて紹介します!

母子手帳(母子健康手帳)とは?その意義

乳児検診

母子手帳は正式には母子健康手帳といい、妊娠中と出産前後の経過や乳幼児(0~6歳)の健康情報、予防接種状況などの記録を一括で管理する手帳です。

また妊娠から乳幼児の時期だけでなく、その後の人生においても、母子手帳は重要なツールとなります。

早期発見と早期治療のため

母子手帳の役割は、お母さんと赤ちゃんがもし病気になっても、早期発見・治療につなげられることです。

妊娠から乳幼児の時期は、急に悪い症状が出てくることもあるため、定期健診が重要です。

母子手帳を持つことで、健康状態を毎回記録するため、妊婦さん自身が定期的な健診に対して主体的な姿勢になりやすくなります。

実際にモンゴルではこれまでなかった母子手帳を導入したところ、妊婦健診の受診率が1.3倍、妊娠中の合併症発見率が2.5倍に向上したと報告されています。

記録を一元管理するため

母子手帳に記録する情報は、将来の基盤ともなります。

実際に、大学生や社会人になっても、予防接種の記録を確認するために、母子手帳が必要となりますよね。

赤ちゃんの将来の健康のためにも、きちんと記録して保管しておきましょう。

一貫した保健サービスを受けるため

母子手帳に情報を一元化することで、各医療従事者から一貫した保健サービスを受けられるようになります。

妊娠中や育児中は、さまざまな医療従事者から検査や指導を受けます。

医師による健康診査、看護師や保健師による保健指導は赤ちゃんの健康状態を把握する上で貴重な情報です。

さらに保護者自らがみる日々の発育状況も、母子手帳に追記するべき情報です。

各専門家に、これら情報を一元化した母子手帳を見てもらうことで、より一貫性のあるサービスを受けられるようになります。

また緊急時においても、救急当番の医師が、母子手帳からすぐに情報を把握できるため、適切な処置が行えるようになります。

母子手帳の気になる中身!

母子手帳の内容は、妊娠中の経過や出産時の状態、小学校入学までの発育状態、予防接種の記録などです。

他にも市区町村が必要と判断して記載する、妊娠中の注意点や育児のアドバイスなどもあります。

母子手帳には医師や保健師が書き込むページとは別に、保護者が自由に書き込めるフリースペースがあります。

何を書けばいいかと迷う方も多いですが、妊娠経過や子供の発育状況を細かく書いていると、後で見返すのが楽しいでしょう。

妊娠中~出産前後

妊娠中~出産前後までの期間は、お母さんとお腹の赤ちゃんについて次のような情報を記載していきます。

  • 妊婦の基本情報
    (身長体重、年齢、病気の有無、喫煙飲酒、職場環境、産休育休など)
  • 妊娠中と出産後の経過記録
    (妊婦自身の記録、妊婦健診の結果、体重変化)
  • 出産の状態
    (妊娠期間、出産の日時や所要時間、産まれた赤ちゃんの身長体重など)
  • 母親(両親)学級受講記録
    (日付や課目名)
  • 妊娠中と産後の歯の状態
    (虫歯や歯周病の検査結果)

「妊娠中と産後の歯の状態」の項目があるのは、虫歯や歯周病に妊婦さんはなりやすく、さらに早産のリスクにつながるためです。

妊娠中は女性ホルモンの増加や食生活の変化により、虫歯や歯周病になりやすいとされています。

さらに歯周病は、早産のリスクを7.5倍高くするとのデータもあるため、歯科健診を受けて母子手帳に記録しておくことが大切です。

新生児期~乳幼児期

予防接種を受ける赤ちゃんと笑顔のママ

生まれてすぐ~乳幼児期までの期間は、次のような情報を記載していきます。

  • 新生児の経過記録
    (保護者の記録、健康診査の結果)
  • 乳幼児の経過記録
    (保護者の記録、健康診査の結果)
  • 乳幼児の身長体重発育曲線
  • 予防接種の記録

「身長体重発育曲線」では、子供の発育状況を確認できます。

グラフの帯は平均的な身長体重をあらわしていますが、ご自身のお子さんが帯のなかに入らないと過度に心配する必要はありません。

ただし、ごくまれに発育曲線から身長が全く伸びていないと分かり、ホルモンによる病気が早期に見つかるケースもあります。

母子手帳のもらい方

役所に妊娠届けを提出する夫婦

母子手帳はいつ、どこでもらえるのでしょうか?

また、母子手帳をもらうために何か必要な書類があるのでしょうか?

いつからもらえる?

医療機関での超音波検査(エコー検査)の結果、胎嚢と心拍が確認されれば、正常に妊娠できていると診断されます。

妊娠と診断されるためには、尿検査で陽性反応が出るだけでなく、エコー検査の結果も必要です。

エコーを用いておなかの中を画像化することで、より正確に胎児の状態を確認します。

胎嚢(胎児が入っている袋)と、胎児の心拍は、妊娠6週目前後に確認されることが多いです。

医療機関で妊娠が確認できればもらうことができます。

妊娠の確認についてはこちらのコラムもご参考にしてください。

どこでもらえる?

母子手帳は、医療機関で妊娠と診断された後に、市役所で妊娠届を提出することでもらえます

住民票を登録している市区町村の役所や保健センターでもらえますので、お住まいの市区町村のHPから、母子手帳の窓口を確認してみましょう。

医療機関でもらえるものではありませんので、お気を付けください。

もらう時に必要なもの

必要なものは、お住まいの市区町村の方針により異なります。

こちらも事前にHPで確認しておきましょう。

窓口で求められるものとして多いのは、以下の3つです。

  • 写真付きの本人確認書類
  • 個人番号が確認できるもの
  • 妊娠診断を受けた医療機関の診察券

本人確認書類だけでなく、個人番号や診察券が必要なのは、妊娠届に「個人番号」や「妊娠週数」「妊娠の診断を受けた医療機関名」を記載するためです。

自治体によっては診察券ではなく、妊娠証明書を求められるケースもありますし、何も必要としないケースもあります。

マイナンバーカードを持っていれば、これ一枚で本人確認と個人番号の両方で使えるため便利です。

持っていない場合は、通知カードまたは個人番号が記載された住民票でも問題ありません。

母子手帳の活用のポイント

母子手帳

母子手帳をきちんと記録することで、ご夫婦にとって安心した出産、子育てになりますし、赤ちゃんの健康を保つ手助けになります。

妊娠から出産、新生児期、乳幼児期のいずれの期間においても、活用するポイントがたくさんあります。

妊娠中と出産

「妊婦の健康状態」や「経過記録」は、医療従事者やご夫婦間でのコミュニケーションツールとして活用できます。

母子手帳の記録を参考にして、医療従事者から妊婦健診や保健指導をより適切に受けられます。

またご夫婦間でも一緒に妊娠経過を確認しながら、出産の準備を進めましょう。

とくに妊婦さんが自由に書ける「妊婦自身の記録」は、ぜひいろいろと書き込んでみましょう。

つわりの症状など体調変化を書いておくと、次の子を出産するときの参考にもなります。

また産まれてくる赤ちゃんへのメッセージを書いてみるのもおすすめです。

将来子供が見たときに喜んでくれるでしょう。

新生児期

新生児期とは赤ちゃんが産まれたての時期で、お母さんは体重変化や授乳について不安を感じる時期です。

母子手帳の記録をきちんと書いておき、保健師さんへ相談するときに見てもらうと安心です。

赤ちゃんの便の色から、胆道閉鎖症を早期発見するための便色カードも活用しましょう。

乳幼児期

乳幼児期は、定期健診で成長発達を確認する参考のために、きちんと保護者の記録を書いておきましょう。

赤ちゃんの成長について必要事項だけでなく、フリースペースにも具体的な成長の様子などを書くのがおすすめです。

子育ての心配などを書いて、検診時に相談するのもよいでしょう。

また他にも、子育て中に思わず笑ってしまったエピソードを書くのもおすすめです。

夫婦間でより楽しんで育児をするのにつながりますし、子供が育ってから見返すのも楽しいでしょう。

乳幼児期は、予防接種をたくさん行う時期です。

種類や回数が多く、早くて生後2月から接種できるものもあります。

母子手帳を活用して機会を逃さないよう、早めにスケジュールを立てましょう。

予防接種の日は必ず母子手帳を持参して、事前に薬剤や食品のアレルギーも記入しておきましょう。

母子手帳で公的サービスを受けよう!

母子手帳があることで、さまざまなお得なサービスを受けられます。

【妊婦健診の受診券(補助券)】
妊婦検診で使える割引券のようなものです。
母子手帳を発行したときに一緒にもらえます。
妊娠に関連する医療費は、基本的に全額負担ですが、受診券があれば費用を一部負担してくれます。

【母子保健サービス(両親学級、出産前育児教室、妊婦訪問など)】
出産や育児と初めてのことばかりで何かと不安な時期に、保険サービスでたくさんのアドバイスを受けられます。
妊婦訪問では、保健師や助産師などが自宅まで訪問してくれて、赤ちゃんの発育状況や育児に関する相談を受けてくれます。

【子育て応援サービス】
母子手帳を提示することで、地域や企業が用意したサービスや特典を受けられます。
例えばイトーヨーカドーでは、母子手帳を提示することで、ネットスーパーの配達料がいつでも102円に、また店舗で購入した商品の配達料も102円となります。

いつまでにもらえばいい?

厚生労働省は、妊娠11週までに母子手帳をもらいにいくことを推奨しています。

安全に妊娠して出産するためには、早めに健康診査や保健サービスを受けることが大切です。

妊娠届の提出期限は決まっているわけではありませんが、妊娠11週までを目途に、早めに行うようにしましょう。

まとめ

産婦人科に通う女性

今回は、母子手帳の書き方や活用ポイントについて紹介しました。

母子手帳は、赤ちゃんの健康情報を一元管理するとても大切な手帳です。

将来大きくなった子供と一緒に、楽しく見返せるようにきちんと記録しておきましょう。

妊娠初期にお腹の赤ちゃんのダウン症など、染色体異常について調べる検査はこちらをご参考にしてください。


参考:母子健康手帳の交付・活用の手引き / 国立保健医療科学院(外部サイトへ移動します)
   母子健康手帳の様式 / 厚生労働省(外部サイトへ移動します)


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