妊娠したことを周囲の人に報告すると、「おめでとう!男の子?女の子?」と真っ先に聞かれるのではないでしょうか。
おなかの赤ちゃんが男の子か女の子か、産まれたら分かることですができるだけ早く知りたいと多くの人が思っているはずです。
「女の子だったら名前は○○で、服はあのキャラクターにして」なんて考えるだけでもわくわくしますよね。
今回は、胎児の性別はいつわかるのか?についてご紹介いたします。
性別はいつ決まる?
男女の性別はいつ決まるのでしょうか?
実は受精したときに男の子になるのか女の子になるのか、すでに決まっています。
ヒトの性別を決定する性染色体には「X染色体」と「Y染色体」の2種類があり、「XX」の組み合わせで女性、「XY」の組み合わせで男性になります。
精子と卵子が受精するときに両親から性染色体を1つずつ受け継ぎますが、母親はX染色体しかもっていないため母親からは「X染色体」をもらいます。
そして父親から「Y染色体」を受け継げば男の子に、「X染色体」を受け継げば女の子が生まれます。
性別はいつわかるのか?
受精したときに男女の性別は決まっていますが、おなかの赤ちゃんの性別がどちらなのか分かるのはもう少し先です。
性別は超音波検査のエコー画像を見て、外性器の形で調べます。
胎児の外性器ができるのは妊娠4か月である妊娠12~15週ごろですので、早ければ妊娠12週頃に性別がわかることもあります。
女の子の方が判定が難しく、胎児の性別が分かるのは妊娠5ヶ月ごろが多いようです。
妊娠週数の数え方については、「コラム:意外と間違いやすい!妊娠週数の数え方と出産予定日の計算」もご参考にしてください。
男の子
男の子の方が女の子よりも早く分かることが多く、妊娠14~15週ごろに判定されるケースが多いようです。
ピーナッツのような突起物として両足の間に外性器が確認できると男の子だと分かります。
女の子
一方女の子は外性器がわかりづらく、胎児が足を閉じていたりへその緒が邪魔して見えないこともあり、「男の子ではなさそうだから女の子ではないか」と推測します。
妊娠17~18週ごろになると外性器がエコー画像で鮮明に分かるようになり、木の葉のような形の割れ目があると女の子だと判定できます。
性別を教えてくれないこともある?
おなかの赤ちゃんの性別がどちらなのか早く知りたくてわくわくしているご夫婦は多いのではないでしょうか。
妊婦健診で当たり前に性別を教えてもらえると思いがちですが、実は教えないという方針の病院もあります。
日本産科婦人科学会では「赤ちゃんの性別は、産まれる前に安易に教えるべきではない」という考えを示しており、エコー検査で分かった性別を親に伝えるか、医師は慎重に判断すべきとしています。
慎重に判断するのは、「女の子が欲しいから女の子だったら産む、男の子だったら産まない」といった命を選別するリスクにつなげないためです。
エコー検査では、妊婦さんの身体や赤ちゃんの発育に異常がないかを細かくチェックしています。
そのため妊婦健診の限られた時間では赤ちゃんの姿勢などによっては性別を詳しく見ている時間がないこともあります。
性別を教えてくれる病院でも異常がないかのチェックが優先ですので、「もし性別が分かればラッキー」くらいに思っておきましょう。
また、「性別を事前に知りたくない」という方もなかにはいらっしゃいます。
その場合でも、エコー検査の途中でたまたま性別が分かり医師が「男の子ですね」と、良かれと思いぽろっと教えてくれることがあります。
病院や医師の方針もありますが、事前に「性別が分かったら教えてください」「性別は産まれるまで知りたくないので教えないでください」と相談しておくと良いかもしれませんね。
性別の誤判定の可能性
性別の判定を間違うこともあるのでしょうか?
妊娠週数の早い段階ではまだ外性器がエコー画像でははっきりと分からず判定が難しいことがあります。
しかし妊娠5~6ヶ月頃になると胎児の身体は手足を自由に動かせるほど成長しており、外性器もエコー画像でほぼ間違いなく診断できるようになります。
エコーによる画像は白黒でざらざらしていて分かりづらいため、慣れてないと見分けるのは難しいかもしれません。
最近は3Dや4Dエコー検査で立体的な画像を映すことができるものもあり、赤ちゃんの表情まで確認できます。
ジェンダーリビールって?
ところで最近流行っている「ジェンダーリビール」をご存じでしょうか?
ジェンダー=性別、リビール=明かすが語源となった、おなかの赤ちゃんの性別を発表するサプライズパーティやイベントのことをいいます。
赤ちゃんの性別がどちらなのかドキドキして待っている両親や上の子どもたち、友人にサプライズパーティで発表してみんなでお祝いなんて楽しいですね。
中でもジェンダーリビールケーキは見た目のインパクトもありおすすめです。
ケーキをカットすると、青なら男の子、ピンクなら女の子といったように色やデザインの違いでサプライズ発表することができ、カットするまで分からない。。。というのがまたわくわくさせますね。
まとめ
おなかの赤ちゃんの性別がわかるのは早ければ妊娠12週頃ですが、男の子では妊娠14~15週、女の子では妊娠17~18週頃になります。
早く性別がわかると名前を考えたりベビーグッズを準備しやすくなりますが、胎児の性別は必ずしも教えてもらえるわけではありませんので、希望がある場合は事前に医師に相談しましょう。
赤ちゃんの性別ももちろん大切ですが、元気に生まれてきてくれるのを一番に願いたいですね。
胎児に起こる主な染色体異常や先天性疾患の頻度についてはこちらをご参考にしてください。