逆子になる原因と帝王切開について

逆子

妊娠中期の妊婦健診で「逆子ですね」といわれるとおなかの赤ちゃんに悪影響があるのではないか。。。赤ちゃんに問題があるのではないか。。。と、なんとなく不安に感じる妊婦さんが多いのではないかと思います。

おなかの赤ちゃんが逆子だとどのような影響があるのでしょうか?

逆子での出産は必ず帝王切開になるのでしょうか?

また、逆子になってしまう原因や、逆子を治す方法についても気になるところだと思います。

今回は、逆子にまつわるさまざまな疑問についてご紹介しています。

逆子とは

逆子(さかご)とは、ママのおなかの中で赤ちゃんの頭が下にない状態のことをいいます。

おなかの中で赤ちゃんは通常、頭が下を向いている姿勢で過ごします。

妊娠中期にはママのおなかの中でクルクル回ったりと様々な姿勢になりますが、妊娠後期である妊娠34週頃になっても逆子である場合、分娩まで逆子のままの可能性が高くなります。

赤ちゃんの頭が下にある通常の出産の場合、まず頭が最初に出てきて最後に足が出てきますが、逆子の場合は足やお尻が最初に出てくることになります。

逆子での自然分娩は赤ちゃんがケガをしやすかったり、出産時間が長くなり難産になる可能性があるなど、母子ともにリスクが高くなるため、多くの場合は予定帝王切開となります。

逆子と診断される割合

逆子だと診断される人はどのくらいの割合でいるのでしょうか?

妊娠中期に入ると、胎児の筋肉や神経が発達して自分で動き回れるようになります。

この頃はまだおなかの赤ちゃんは身体が小さいため子宮内に動き回れるスペースがあり、羊水の中でくるくると回ったり身体の向きを変えたりしています。

そのため妊娠中期の妊婦健診では、逆子だといわれる妊婦さんは30~50%程度いて決して珍しいことではありません

その後赤ちゃんが成長し頭が重くなってくると自然と頭が下になった状態(頭位といいます)になるため、妊娠中期に逆子だと言われても多くの場合は心配ありません。

妊娠8ヶ月にあたる妊娠30週では約85%

妊娠9ヶ月にあたる妊娠34週では90%以上

出産予定日直前の妊娠36週では95%以上の赤ちゃんは逆子ではなく、頭が下になった正しい位置になります

また、逆子は出産直前まで正しい位置に戻る可能性があります。

実際に逆子だと診断され予定帝王切開のはずだった方でも、直前のエコー検査で確認したら正しい位置に戻っていた、というケースもあります。

ただし、もしずっと逆子だった場合は出産方法の検討などを出産予定日より前に行わなければなりませんので、逆子の診断は妊娠30~32週頃にされます。

逆子の原因

逆子は妊娠後期になり妊娠週数が進むにつれて正しい位置に戻ることが多く、出産するときまで逆子のままである確率は3~5%程度だといわれています。

どうして逆子になってしまうのでしょうか?

逆子になってしまう原因の多くは分かっていませんが、子宮に何らかの異常がある場合や双子などの多胎妊娠である場合などは、赤ちゃんがママのおなかの中で動き回れるスペースが限られるために逆子のままで正常な位置に戻れないという可能性が考えられます。

【逆子になる原因として考えられるもの】

  • 子宮の異常
  • 胎盤の異常
  • 双子である
  • 羊水過多、羊水過少
  • 胎児発育遅延
  • 胎児の形態異常

*子宮の異常*

良性の腫瘍である子宮筋腫や子宮奇形により子宮の形が変わっている場合などは、赤ちゃんの動きが妨げられて逆子になる可能性があります。

子宮筋腫については、こちらのコラムもご参考にしてください。

*胎盤の異常*

胎盤が子宮の出口の一部または全部を覆ってしまっている「前置胎盤」などがあると逆子になりやすいといわれています。

前置胎盤については、「コラム:胎盤の重要な役割と前置胎盤などのトラブル」もご参考にしてください。

*双子である*

双子や三つ子などの多胎妊娠の場合、動けるスペースが狭くなるため逆子になる可能性があります。

*羊水過多、羊水過少*

羊水の量が多かったり少なかったりすると、赤ちゃんが自由に動き回れなくなり逆子になることがあります。

*胎児の問題*

おなかの赤ちゃんに発育遅延や、水頭症や無脳症などの形態異常があると逆子になる可能性があります。

逆子であることのリスク

夫婦

逆子だといわれるとおなかの赤ちゃんに悪影響があるのでは。。。と、なんとなく不安になりますよね。

実際のところは、逆子だからといって赤ちゃんの成長やママの身体に影響があるわけではなく、特に心配する必要はありません

胎児の発育遅延や、水頭症や無脳症などの形態異常があると逆子になる可能性がありますが、逆子だからこのような問題がおこったわけではありません。

逆子での自然分娩(経腟分娩)は難産になりやすく母子ともに多くのリスクがあるため、現在ではほとんどの場合、帝王切開となります。

お腹に帝王切開の痕は残ってしまいますが、帝王切開の技術や麻酔の安全性は向上しており、産後の回復も自然分娩とほぼ変わらないため、手術を怖がる必要はありません。

逆子での経腟分娩によるリスク

帝王切開の技術が向上しているといっても、やっぱりお腹に傷が残るのは嫌だ。。。と思う女性が多いのは当然のことでしょう。

逆子での経腟分娩は以下のように多くのリスクがあるため、ほとんどは予定帝王切開となります。

【逆子での経腟分娩によるリスク】

  • 早くに破水する
  • へその緒が先に出てしまう
  • 赤ちゃんが骨折する
  • 陣痛が弱い

逆子のままで経腟分娩に望む場合、通常より早くに破水しやすく急激に羊水が減少する危険があります。

また、分娩時に赤ちゃんよりもへその緒だけ先に子宮の外で出てしまう「臍帯脱出(さいたいだっしゅつ)」がおこると、赤ちゃんに十分な酸素が送れず低酸素の状態になる危険性があります。

通常の出産ではまず赤ちゃんの頭から出てきますが、逆子での出産の場合は足やお尻から出てきますので、腕などが引っかかり骨折するおそれがあります。

また、小さな足が先に出てくる場合は産道が十分に開いておらず、大きな頭が産道に引っかかったり、首が圧迫されて負担がかかる可能性などもあります。

逆子での経腟分娩の場合、陣痛が弱く子宮口が開きにくい「微弱陣痛(びじゃくじんつう)」になりやすく、スムーズに分娩が進まないため母子ともに負担が大きくなります。

ただし、赤ちゃんの姿勢によっては逆子であっても経腟分娩を選択できる病院もあります。

分娩時に赤ちゃんの足が一番先に出てきそうな場合はリスクが大きくなりますが、足を上げているなどお尻が一番先に出てきそうな場合は経腟分娩が可能なこともあります。

帝王切開で産んだ人の割合

帝王切開

ところで、帝王切開で出産する人の割合はどれくらいいると思いますか?

厚生労働省による2017年の調査では、帝王切開した人の割合は約20%であり、およそ5人に1人が帝王切開で出産していることになります。

【分娩件数に占める帝王切開の割合】

分娩件数に占める帝王切開割合
平成 29 年(2017) 医療施設(静態・動態)調査・病院報告の概況(外部サイトへ移動します)
一般病院及び一般診療所合算
分娩件数に占める帝王切開割合グラフ

帝王切開による出産の割合を年次推移でみてみると、平成初期の1990年では10%で10人に1人という割合でしたので、この27年間でいかに帝王切開で出産する人の割合が増えたのかがわかります。

帝王切開の割合が増えている理由としては、医療技術の向上、晩婚化による高齢出産の増加、不妊治療の進歩による多胎妊娠の増加などがあります。

帝王切開については、「コラム:どういうときに帝王切開になる?費用やキズのケアなど徹底解説!」もご参考にしてください。

逆子を治すには

逆子を治す方法には「逆子体操」と呼ばれる矯正指導や、「外回転術(がいかいてんじゅつ)」という施術などがあります。

妊娠中期に逆子だといわれる妊婦さんは半分くらいいますが、正式に逆子と診断されるのは妊娠30~32週頃です。

そのため妊娠30週頃になっても逆子のままの場合、「逆子体操」を行ったり、専門の医師がいる場合は「外回転術」を施したりします。

その他、鍼灸を用いて逆子治療を行う治療院などもあります。

逆子体操や鍼灸を用いる治療の効果は医学的には実証されていません。

しかし実際に効果を感じて指導を行なっている病院や、反対にそれらをあまりオススメしていない病院もあります。

いずれにしても我流で行うのはお腹が張るなどのおそれがありますので、まずはかかりつけ医にご相談してみてください。

逆子体操

マタニティヨガ、逆子体操

「逆子体操」の有効性は立証されているわけではありませんが、指導を行なっている病院では一定の効果を感じて行っています。

逆子体操は、胎児が自分で回転しやすいように助けることが目的です。

逆子体操にはいくつもの種類があります。

自宅で簡単にできますが、お腹が張ったり軽度の子宮収縮がおこる可能性がありますので、必ず医師に相談して指導を受けましょう。

違和感がある場合はすぐに中止してください。

外回転術

外回転術(がいかいてんじゅつ)とは、ママのおなかの上から人の手によって赤ちゃんの向きを変える方法のことで、医学的根拠に基づいて行われます。

施術を行う際は、子宮収縮抑制剤を用いてお腹が張らないようにします。

モニターで赤ちゃんの位置を確認しながら専門の医師により行われます。

外回転術による成功率は50%程度といわれており、必ずしも逆子が治るとはいえません

また、合併症として「常位胎盤早期剥離」や早産、施術後に緊急帝王切開になるリスクなどもあります。

外回転術は専門の医師による熟練の技が必要ですので、決して我流ではやらないでください。

逆子は心配しなくていい

逆子といわれると不安に思うでしょうが、健診で問題がなければ心配しなくて大丈夫です。

逆子になる原因ははっきりとはわかっていませんが、逆子だからといって赤ちゃんに異常がおこりやすいわけではありません。

なお、赤ちゃんに水頭症などの形態異常があると逆子になりやすいですが、胎児の形態異常はエコー検査で調べることができます。

高齢妊娠・高齢出産だから逆子になりやすいということもなく、流産や早産しやすいということもありません。

逆子のほとんどは出産までに自然に治り、逆子のままで出産に望む割合は3~5%程度だといわれています。

予定帝王切開の場合、出産日が事前に決まっているため家族が予定を組みやすいといった良いこともあります。

大切なのは、母子ともにトラブルなく無事に対面できることではないでしょうか。

まとめ

幸せな家族

逆子のほとんどは出産までに自然に治ります。

予定帝王切開になったとしても、逆子であることを含めておよそ5人に1人は帝王切開で出産していますので、まったく珍しいことではありません。

帝王切開については、不安なことや疑問に思うことは十分に納得するまで質問するようにしましょう。

逆子であることを妊娠期間中ずっと不安に思っていると精神的にもツラくなってしまいます。

心身ともに健やかに、出産に臨めることを願っています。


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