出生前診断はいつまでできるの?検査期限について知ろう!

出生前診断のフローチャート

妊娠初期に受ける出生前診断にはいくつかの種類がありそれぞれ検査の期限が違うため、いつまでに受けるかを決めなければならないか悩む方もいるかもしれません。

妊娠週数によって検査期限が異なるため、検査を受けるベストなタイミングと、検査で陽性だった時の今後のスケジュールについてご紹介いたします。

出生前診断にはそれぞれ適切な検査時期がある

妊娠中に胎児の病気や障害について調べる出生前診断にはいくつかの種類があり、分かることや検査精度、検査の時期や結果が出るまでの期間が異なります。

大きく分けると、スクリーニング検査の位置づけで異常がある可能性を調べる「非確定検査」と、異常の診断を確定させる「確定検査」の2種類があります。

「非確定検査」を受けた結果、例えば「胎児にダウン症の可能性がある」と分かった場合、その診断のためには「確定検査」を受ける必要がありますが、もし中絶を視野に入れているのなら中絶期限の妊娠21週6日までに結果が出ていなければなりません。

【出生前診断を受けられる時期】

出生前診断が受けられる時期

非確定検査の検査時期

非確定検査は早くて妊娠10週頃から受けられます。

【非確定検査の検査時期】

  • 妊娠初期の胎児精密超音波検査:妊娠11~13週
  • 母体血清マーカー検査:妊娠15~17週
  • コンバインド検査:妊娠11~13週
  • NIPT:妊娠10~16週

非確定検査では、超音波検査による胎児の構造異常以外は診断することができず、あくまでも可能性ですので正式な結果を知りたい場合は確定検査を受ける必要があります。

超音波検査(エコー検査)

エコー検査での性別告知

広い意味では通常の妊婦健診で受けるエコー検査も出生前診断に含まれます。

その中でも、精度の高い超音波機器を用いて丁寧に詳しく調べる検査に「胎児ドック(胎児精密超音波検査)」があります。

胎児の成長段階に合わせていくつかの適した検査時期がありますが、妊娠初期の胎児精密超音波検査は妊娠11~13週頃に実施されます。

この検査では、顔面構造や四肢の異常、脳や心臓の異常といった外見で分かる異常と、超音波画像から分かる内臓の構造異常のほか、染色体異常の可能性についても調べることができます。

構造の異常が見つかった場合は適切な分娩環境を整えたり治療が可能な場合もあります。

母体血清マーカー検査(クアトロテスト)

母体血清マーカー検査(クアトロテスト™)は妊娠15~17週頃に受けられます。

妊婦さんの年齢と血液検査の数値から、ダウン症や18トリソミー、神経管閉鎖障害である確率を知ることができます。

コンバインド検査

コンバインド検査は妊娠11~13週頃に受けられます。

妊婦さんの年齢と血液検査の数値にエコー検査を組み合わせて、より検査精度を上げたものがコンバインド検査(オスカー検査)です。

ダウン症、18トリソミー、13トリソミーである可能性について調べることができます。

NIPT

NIPTの検査イメージ

NIPT(新型出生前診断)は妊娠10~16週頃に受けられます。

妊婦さんからの採血のみで、胎児に染色体異常がある可能性を知ることができます。

検査精度は高いものの100%とは言い切れませんので、正式な結果を知りたい場合は羊水検査や絨毛検査を受ける必要があります。

確定検査の検査時期

確定検査は確実に染色体異常を診断することができます。

【確定検査の検査時期】

  • 羊水検査:妊娠15~18週
  • 絨毛検査:妊娠11週~14週

これらの検査は妊婦さんのお腹などに針を刺すため流産や感染症のリスクがあります。

そのため、多くの場合はNIPTなどの非確定検査の結果で、必要に応じて確定検査を受けます。

羊水検査

羊水検査

羊水検査は妊娠15~18週頃に受けることができます。

遺伝的背景や年齢などは人それぞれ異なりますので、羊水検査によるリスクやメリットを考慮したうえで、かかりつけ産院の方針などによって非確定検査を受けずにいきなり羊水検査をする場合もあります。

絨毛検査

絨毛検査は妊娠11~14週頃の比較的早い時期に受けることができます。

実施施設が少ないため確定検査としては羊水検査が一般的ですが、胎児に異常があるリスクの高い人は検査時期が早い絨毛検査を選択することもあります。

非確定検査で陽性だった時のスケジュール

検査を受けてから結果が出るまでは、検査の種類や実施施設によっても異なりますが一定の時間がかかります。

検査を受ける前に、どのような結果が出たらどうするかをご夫婦でしっかり話し合っておきましょう。

非確定検査で陽性もしくは異常がある可能性があった場合、それを確かめるためには羊水検査を受けることになりますが、必須ではありません。

妊娠の継続を希望する場合は羊水検査を受けないという選択肢もあります。

出生前診断を検討するならお早めに

人工妊娠中絶(妊娠21週6日まで)も選択肢の一つとして考えているのなら、出生前診断を受けてからの時間の猶予はあまりありません。

特に母体血清マーカー検査のように結果が確率で算出される場合、どの程度の数値が出たら羊水検査を受けるかあらかじめご夫婦で決めておくことが理想です。

そうは言っても、結果を受けて気持ちが揺らぐかもしれませんし、非確定検査を受けられる期限が迫っていて急いで受けたという方もいるでしょう。

検査を受ける前や後などに適宜遺伝カウンセリングにて疑問や不安を相談し、適切な選択ができるようサポートしてもらいましょう。

まとめ

妊娠5ヶ月頃まで受けられる出生前診断もありますが、妊娠10週(妊娠3ヶ月)頃までに検査を受けるか受けないかを決めておけると、受けられる出生前診断の選択肢は増えます。

実施施設によって受けられる時期が異なる場合もありますので、詳しくはかかりつけの医院や実施施設にお問合せください。

NIPT JapanのNIPTは妊娠10週から可能で、妊娠15週6日頃までの検査を推奨しております。


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