出生前診断はいつからできる? - NIPT Japan株式会社

出生前診断はいつからできる?

厚生労働省の平成30年度人口動態調査によると、日本の女性の第1子出産年齢は30.7歳で、40代での初産の割合も高まっています。
高齢出産・高齢妊娠が増える中、注目を集めているのが先天性異常を予見する「出生前診断」です。
出生前診断には、どのような検査があるのでしょうか。
出生前診断の種類、費用、検査方法、精度などをご紹介します。

出生前診断の種類

出生前診断は、妊娠中に胎児の状態を調べる検査で、一番早いものでは妊娠10週目から受けることができます。
それぞれの検査は、受診できる期間が異なっています。

出生前診断は、非確定的検査(リスク推定検査)と確定的検査の2種類あり、6つの検査方法が存在します。非確定的検査は、胎児の疾患の可能性を評価するための検査で、母体への負担が少なく、流産や死産などのリスクはあまりありません。ただし、先天性疾患を確定するためには確定的検査をする必要があります。

確定的検査とは、胎児の疾患の診断を確定させるために行う検査で、母体への負担が大きく、流産・死産などのリスクがあります。

<非確定的検査>

  • 胎児精密超音波検査(胎児ドック)
  • 母体血清マーカー検査
  • コンバインド検査
  • 新型出生前診断(NIPT)

<確定的検査>

  • 絨毛(じゅうもう)検査
  • 羊水検査

胎児精密超音波検査(胎児ドック)

胎児精密超音波検査(胎児ドック)は、超音波を使用した検査です。
胎児の染色体や遺伝子配列の異常に関しては、胎児ドックだけでは不十分なため、確定的検査で診断を確定しなければなりません。

日本産科婦人科学会では、必要な胎児超音波検査の回数を、妊娠初期(妊娠10~13週)、妊娠中期(妊娠18~20週)、妊娠後期(妊娠28~30週)の3回としています。

胎児精密超音波検査(胎児ドック)

特徴内臓の形態や機能、発育状態を定期的に確認
価格1~2万円
実施可能期間妊娠初期(妊娠10~13週)
妊娠中期(妊娠18週~20週)
妊娠後期(妊娠28週~30週)
検査の方法母体の腹部に機械を当てる
対象となる病気の種類13、18、21トリソミー
全身の形態、内臓の形態の状態を確認
検査精度精度が高いとは言えない
胎児の向きや超音波を当てる角度で再検査が必要になることも
報告までの期間当日
リスク特になし

母体血清マーカー検査

母体血清マーカー検査は、母体から採血した血液の成分を調べることで、胎児の染色体の変化や開放性神経管欠損症の確率を算出します。
開放性神経管欠損症には、二分脊椎(脊柱の一部が正常に形成されない病気)や無脳症(頭蓋骨が正常に形成されずに、脳が発達しない病気)があります。

母体血清マーカー検査

特徴基準となる「カットオフ値」の確率と比較
価格2~5万円
実施可能期間妊娠15~17週ごろまで
検査の方法採血
対象となる病気の種類13、18、21トリトミー、開放性神経管欠損症
検査精度胎児ドックよりは精度は高い
報告までの期間当日
価格2万~3万円
リスク特になし

コンバインド検査

コンバインド検査は、精密超音波検査(エコー)と、母体から採血した血液成分を調べる血清マーカー検査の2つを組み合わせた検査です。

コンバインド検査

特徴基準となる「カットオフ値」の確率と比較
価格3~5万円
実施可能期間妊娠11~13週
検査の方法超音波と採血を組み合わせた検査
対象となる病気の種類18、21トリソミー
検査精度ダウン症候群の精度83%
報告までの期間約2週間
リスク特になし

新型出生前診断(NIPT)

新型出生前診断(NIPT)は、母体から採取した血液によって、胎児の染色体の数の異常を調べる検査です。
非確定的検査にもかかわらず、精度が非常に高いのが特徴です。

新型出生前診断(NIPT)

特徴母体の血液に流れ込む胎児のDNAを調べる
価格20万円前後
実施可能期間妊娠10~22週
検査の方法採血
対象となる病気の種類13、18、21トリソミー
検査精度ダウン症候群の精度99%以上
報告までの期間2週間
リスク特になし

絨毛検査

胎盤内部には、絨毛細胞と呼ばれる胎児由来の細胞があります。
母体のお腹に針を刺して絨毛を採取し、 胎児のDNAや染色体の変化を調べるのが絨毛検査です。

絨毛検査

特徴絨毛を採取する
価格10~20万円
実施可能期間妊娠11~14週
検査の方法母体のお腹に針を刺す。
膣から採取する場合もあり。
対象となる病気の種類全ての染色体の変化
検査精度ダウン症候群の精度99.99%以上
報告までの期間2~3週間
リスク流産や死産等のリスク約1%

羊水検査

胎児は子宮内で羊水に包まれて発育するため、羊水には胎児の細胞が含まれています。
羊水検査は、母体のお腹に針を刺して羊水から胎児の細胞を採取し、胎児のDNAや染色体の変化を調べます。

羊水検査

特徴羊水を採取する
価格10~20万円
実施可能期間妊娠15週以降
検査の方法母体のお腹に針を刺す
対象となる病気の種類全ての染色体の変化
検査精度ダウン症候群の精度99.99%以上
報告までの期間2~4週間
リスク流産や死産等のリスク約0.3%

出生前診断で見つかる先天性疾患

全ての赤ちゃんの3〜5%は、なんらかの異常も持って生まれます。
このような生まれつき存在する病気や障害を先天性疾患といいます。
出生前診断で見つかる先天性疾患は意外と少なく、全体の4分の1ぐらいです。

胎児のうちに治療できる病気はほとんどないのが現状です。
出生前診断を受けた人の中には「前もって知っておくことで、生まれてからの準備ができる」と前向きに考える人と「知りたくなかった」と後悔する人がいます。

先天性疾患が起こる要因

なぜ先天性疾患が起こるのでしょうか。
その原因は以下の通りです。

  • 染色体の異常によるもの(25%)
  • 1つの遺伝子の異常によるもの(20%)
  • 複数の遺伝子が影響しているもの(50%)
  • 環境や催奇形因子によるもの(5%)

常染色体の数的変化にともなう症候群

人間の身体は約60兆個の細胞でできており、すべての細胞の中には、染色体が46本ずつ入っています。
染色体には、22種類(44本)の常染色体と、2本の性に関する染色体があり、通常父母からそれぞれ1本ずつ染色体を受け取るのですが、赤ちゃんの中には1本余計にもらったり、遺伝子情報が突然変異したりすることもあります。

常染色体の数に変化が生じた場合、赤ちゃんのほとんどは流産します。
しかし、21トリソミー(ダウン症候群)、18トリソミー、13トリソミーの赤ちゃんだけは生まれてくることができます。
トリソミーというのは、染色体が1本多く、3本になった状態のことです。
21、18、13番染色体は、保有する遺伝情報が少ないために、生まれてくることができると言われています。

21トリソミー(ダウン症候群)

21番染色体の数が3本あることに起因する症候群です。
21トリソミーの赤ちゃんは、身体の発育の遅れ、精神の発達の遅れなどが見られますが、早期から療育(発達支援。障害に応じた問題の解決と自立支援)をすることで、知的・身体的な能力は向上することが判明しています。
21トリソミーの赤ちゃんは600~700人に1人の割合で生まれ、芸術やスポーツの分野で活躍している人もいます。

18トリソミー

18番染色体が3本あることに起因します。
エドワーズ症候群とも呼ばれます。
18トリソミーをもつ赤ちゃんは体が小さく、知的障害や身体的障害等多くの病気を合併しています。
18トリソミーの赤ちゃんは4000~10000人に1人の割合で生まれます。

13トリソミー

13番の染色体が3本あることによる症候群です。
13トリソミーをもつ赤ちゃんは、発達障害、呼吸障害など多くの病気を合併していることが多く、平均寿命は1年以内といわれています。
13トリソミーの赤ちゃんは、約5000人に1人の割合で生まれます。

出生前診断を受けるか迷ったら

高齢出産・高齢妊娠で出生前診断を受けるか迷った時、胎児に先天性疾患が見つかった時は、臨床遺伝専門医や認定遺伝カウンセラーによる遺伝カウンセリングを受けるといいでしょう。
遺伝カウンセリングとは、遺伝に関係する疑問や悩みに対して、医学的な情報を提供するもので、検査の方法や特徴への理解を深めることで、不安が軽減されます。

新型出生前診断を受ける前後には、遺伝カウンセリングを受けることになっており、出生前診断の検査方法や特徴を十分に理解した上で、受けるか、受けないかを決めましょう。

まとめ

出生前診断は、妊婦健診と異なり、必ず受けるべきものではありませんが、高齢出産・高齢妊娠が増えている中、出生前診断を受ける妊婦も多くなっています。
受けるか受けないかで迷った時は、カウンセラーによる遺伝カウンセリングを受けてみましょう。
検査の方法などに対する正しい知識を持って、安心して赤ちゃんを生んでください。


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100人体験談」 ダウンロード

先輩ママ100人の「出生前診断」で体験談を小冊子にしました。
可能な限り手を加えずに編集したので、少しショッキングな内容かもしれません。
この小冊子が、出生前診断を受けるかどうかの参考になれば幸いです。
(A4サイズ、53ページ)

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